今回は、昨日最終回を迎えた2020年春アニメ「グレイプニル」の感想日記です。批評多めになっておりますので読む際はお気をつけください。
作品のキャッチコピーは「僕の中で、君は戦う」
作品の概要とあらすじ
いわゆる「異能力系バトル」の作品ですね。私は前知識は一切ない状態で、「ヒロインを東山奈央さんが演じられている」といった理由のみで見始めました。
内容を簡単に言っちゃうと、「なぜかモフモフなきぐるみ犬に変身できる力を手に入れた主人公が、異能力を持たないドS系ヒロイン(両親の仇である姉を探している)と体内で同化して、立ちはだかる敵を倒していく」といったお話です。
また、ヒロインの姉は主人公の昔の恋人?(主人公が記憶を失っているため、詳細不明)だったりと、その辺の人間関係も複雑に絡み合っていきます。
公式では「ラブコメバトル」とも謳われてました。ただ、実際に見てみるとラブコメ要素はそこまででもなかったかな。ラブコメやバトルより、お色気要素の方が多かったぐらいですね。
放送日時と話数
2020年4月から6月にかけて放送されました。全13話です。
OPとED
オープニング曲は「Altern-ate-」
2019年3月に解散したKalafinaのH-el-ical//さんの、ソロになってから初のシングルです。
エンディング曲はMiliの「雨と体液と匂い」
Miliはゴブリンスレイヤーのオープニングなどでも有名ですね。
出演声優
キャラ名 | 声優 |
---|---|
加賀谷 修一 | 花江夏樹 |
青木 紅愛 | 東山奈央 |
青木 江麗奈 | 花澤香菜 |
宇宙人 | 櫻井孝宏 |
三部 忠則 | 安元洋貴 |
小柳 紗耶香 | 伊藤静 |
円(まどか) | 岩田光央 |
主人公は鬼滅の刃の竈門炭治郎役で一躍、時の人になった花江夏樹さんです。
個人的にはドラゴンボール超のジャコ(銀河パトロール隊員で、ブルマの姉のタイツの友達)の印象が今も強いかなぁ。あとは食戟のソーマのタクミ・アルディーニとかですかね。いざ挙げてみるとなかなかに多種多様なキャラクターたちですね。
岩田光央さんは昔ながらのベテラン声優さんですね。奥さんである愛河里花子さんとのぐさラジなんかは超懐かしい。
【ご視聴有難うございました】TOKYO MX/サンテレビ/KBS京都/BS11で、第13話「二人で一つ」をご覧いただいた皆様、有難うございました! キャストの皆様でシューイチを囲んで。(※撮影は2月のものです) #グレイプニル #gleipnir pic.twitter.com/3Bd2AsnAgN
— TVアニメ『グレイプニル』公式 (@gleipnir_anime) June 28, 2020
グレイプニルを実際に見てみての感想
可もなく不可もなくといった感じでしょうか・・・。少なくとも、普段アニメを見ない人に勧められるような作品ではありません。
戦闘アニメかと思いきや、まともな戦闘シーンは少なめだったような・・・。
印象に残った戦闘シーンは「スバル VS 加賀谷 修一&吉岡 千尋の融合体」、「三部 忠則 VS 加賀谷 修一&青木 紅愛」、ラストの「青木 江麗奈 VS 加賀谷 修一&青木 紅愛」の3つぐらいでしょうか。
良かった点
- 後半のストーリー展開が面白い
- お色気シーンがそれなりに多い
- 作画は終始安定している
後半のストーリー展開が面白い
主人公は能力を手に入れた際にそれまでの記憶を一部失った状態に陥っています。
その設定をうまく使い、ヒロインが両親の仇として追い求めてる姉は、実は主人公にとって近しい関係の人だったりと、人間関係が複雑に絡み合っていく展開が非常に面白かったです。また、ヒロインの姉が最強クラスの能力を持っているキャラという設定も子供心をくすぐられますね。
一応、記憶を失っている理由としては、13話で語られた内容を見る限りは、修一が記憶を取り戻すと「海斗とスタンドの愛子(変身したほのか)が暴走を起こして世界を崩壊させてしまうから」とか・・・?1回の視聴では、本編内の説明不足も相まって、イマイチ状況が理解できませんでした。
それなりに健全なお色気シーンが多い
お色気シーンは無駄に多いです。
ヒロインの青木 紅愛は登場シーンの半分以上がスク水か下着姿で更には露出狂ですし、途中仲間になる小柳 紗耶香(レズの人)はほぼ水着姿だったり、準ヒロインの吉岡 千尋は全裸で主人公の着ぐるみの中に入ったりする等ですね。
ただ、●●券を発行しているわけではないので、全裸の時はよくある斜め後ろからの視点だったり、髪の毛で巧みに隠されたりしています。やっすいお色気アニメなどでお馴染みの謎の光は発生しません。
あとは東山奈央さんや金元寿子さんのなかなかに珍しいドS演技にも注目ですね。
作画は終始安定している
これは文字通りで、最初から最後まで安心して見ていられます。上記のお色気シーンとの相性も抜群ですね。
お色気シーンが多いのに作画が乱れるとか、某「ぷるんぷるん天国」とかを想像されますが、そんな心配は一切なしです(笑
コロナ禍の真っただ中で放送が始まった作品ですので、一時休止やクオリティの低下も懸念されましたが、そんな心配も杞憂で、最後まで問題なく放送されました。
悪かった点
- 1期13話のため、消化不良で終わる
- 伏線を残し過ぎたまま終わる
1期13話のため、消化不良で終わる
まぁこれは仕方ないですね。
- 三部 忠則の再登場が最終話のほんの一瞬のみ
- 主人公が11話以降、唐突にダークサイドに堕ちる(戦闘力も大幅アップ)
結局は「単行本販売目的」になるんでしょうが、流石にちょっと露骨すぎたかなぁ・・・。
しかも漫画もそこまで進んでいるわけではないので、アニメの2期は当分の間は不可能な状況なようです。
伏線を残し過ぎたまま終わる
- 青木 江麗奈の目的
- スバルがエレナたちの仲間にいる理由、能力になっている両親と思われるものの正体
- 加賀谷 修一&吉岡 千尋の融合体の正体
- 修一の記憶の欠落の原因
- 修一には世の中がどのように見えているのか
- 海斗の能力である愛子(変身したほのか)が修一の両親を消した経緯
- 宇宙人の行方不明の仲間(=コイン)
- 愛子(変身したほのか)は、海斗に襲われたときなぜ抵抗しなかったのか
- 最終話での小柳 紗耶香チームだった者たちの行動の一貫性のなさ
疑問点を挙げると正直キリがありません。ほとんどが未回収のままアニメは終わります。
むしろ、11話,、12話、13話で多くの伏線をぶっこんできました。
12話の過去編が詰め込みすぎ
12話でエレナの仲間たちと、ラスボスであるカイトの過去が語られます。それが情報量が多すぎて正直何がなんだか・・・。一応自分用にまとめてみます。
加賀谷 修一、青木 江麗奈、海斗、ほのか、直人(ゆきと)、愛子の5人は山田塾時代の友達。
愛子(故人)
- 山田塾前の木で首吊り自殺
- 自殺の原因はほのかを助けたことによりターゲットとなってしまったいじめ(ノートに「学校来るな!クソ女」と書かれたり、靴を隠されたり)
- ほのかが第一発見者(以下の愛子への変身の動機につながる)
- 山田塾の廃墟前にお墓がある
ほのか
- ほのかは直人のことが好きだった
- 父親が殺人事件を犯したため、町に居られなくなり逃げるように去った
- 違う街にある親戚の家に預けられたが、居場所はなかった
- 宇宙人に愛子の姿にして変えてもらう(これはどのタイミングかいまいち不明)
愛子(正体は宇宙人のコインで変身したほのか)
- 直人と付き合っている(直人は「愛子は別人ではないか」と違和感を抱く)
- 様々な誤解からほのかを殺したと勘違いされ、海斗に絞殺される
海斗(毛量がすごい人))
- ほのかのことが自分でも気づかないレベルで好きだった
- 愛子(変身したほのか)が、本物の愛子を殺したと勘違いし、愛子(変身したほのか)を絞殺
- 後に自分の誤りに気づき、絶望の中で宇宙人に願う「ミンナキエテシマエ」
- ほのかをスタンド化する能力を発現、その力で愛子をいじめていた同級生を消去、修一の両親も消去(ほのかのスタンドの単独行動?)
エレナ(クレアのお姉ちゃん)
- 修一の記憶を奪う
- 自分の両親を消す
直人(地味男)
- 海斗とスタンドのほのかの様子を遠くから監視している
加賀谷 修一(情緒不安定な主人公)
- エレナに記憶を奪われている
- 両親が消去されたことも認識できていない
- 現実をしっかりと認識できていない
- 一人を始末したことにより、急に戦闘力と精神力が増大する
こんな人にお勧め
- 東山奈央さん、金元寿子さんのドS演技を聞きたい人
- 異能力系バトルが好きな人
- 作画がきれいでかつ健全なお色気があるアニメを見たい人
個人的な評価
ストーリー:★☆☆☆☆(未完で、伏線回収もほぼ無しのため)
キャラクター:★★★☆☆
OP・ED曲:★★☆☆☆
出演声優:★★★☆☆
作画:★★★★☆
オリジナル性:★★☆☆☆
総評:★★☆☆☆
何か事情(好きなシリーズ、好きな声優さんが出てる など)がない限りは特に見る必要はないかと・・・。
おわりに
2020/06/29現在、AmazonPrimeビデオやU-NEXTで視聴可能です。
なにぶん、設定が複雑で、なおかつ後半は早足なところもあったため、このような評価になってしまいました。もう一度最初から見たら評価が一変する可能性もあるので、その時はこちらのページに追記する予定です。
最後までお読みいただきありがとうございました!
- 作者:武田すん
- 発売日: 2016/03/18
- メディア: Kindle版