当記事ではコリン性蕁麻疹について語ります。
私自身がコリン性蕁麻疹を実際に発症し、当時は不安と恐怖に押し潰されそうな中、Webでいろいろと調べまわった経験があるので、当記事は同じような思いをしている人へ向けての記事となります。コリン性蕁麻疹は当時も今も、医者もお手上げの蕁麻疹で、縋る先はネットの情報しかありませんでしたからね・・・。
それでは始めます。
- コリン性蕁麻疹とは
- コリン性蕁麻疹と類似している蕁麻疹
- 私自身がコリン性蕁麻疹を患った話
- 私が発症するようになった(と思われる)原因
- 私がコリン性蕁麻疹を発症するタイミング
- 皮膚科に行ってみての結果
- 改善に向けてやっている事
- この病を患っていると公表した有名人
- おわりに
コリン性蕁麻疹とは
発汗刺激により生じる場合が多いが、ストレスや不安や興奮など、生じる原因は数多くある。膨疹とその周囲に紅斑を伴うという特徴的な発疹を生じる。痒いというより痛痒さを訴える人が多く、激痛であるという人さえいる。一過性であり、汗をかくたびに生じる。発生機序はまだ確定されていないが、一つの説として、発汗刺激因子により中脳の発熱中枢が刺激され、コリン性神経を介して皮膚の神経末端でアセチルコリンが分泌され膨疹が生じるというものがある。また、心因性蕁麻疹といってストレスが原因によるものがあるが、その蕁麻疹が起こる原因の多くはアセチルコリンが関与していることが最近、分かってきた。 蕁麻疹 - Wikipedia
ウィキペディアには上記のように書かれています。
要約すると、運動や入浴で汗をかくタイミングに小豆大(1mm~4mm程)の蕁麻疹が大量に出る疾患です。医学的にもまだ全容(発生原因や治癒方法)が解明されていない蕁麻疹の一つとなります。そのため、ネット上でもそれぞれの意見に相違が多くあります。
そのため、この記事に書いてあることもすべてが正しい保証はどこにもありません。全てを鵜呑みにせず、あくまでも参考程度に読んで頂けると幸いです。
症状が発生する年齢や季節
症状は私を含めて冬に悪化する人が大半を占めるようですが、夏にピークを迎える人もいるようです。
発症年齢は10代~30代が多く、「30代後半になると自然と治る」との統計もありましたが、50代でも発症が続いている人のブログもありました。
発症の原因と考えられている説
上記のウィキペディアからの引用の通りに、最近は「原因の多くにはアセチルコリン(神経伝達物質)が関与している」ことがようやく分かってきました。そのほかの説としては以下の通りになります。
- 汗アレルギー説
- 汗管(汗の管)が閉塞し詰まるという説
- 特発性後天性全身性無汗症(AIGA)が基礎疾患としてあり、汗が出なくなる
参考URL:https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150559-1-31.pdf
コリン性蕁麻疹と類似している蕁麻疹
私が把握しているだけでも3つほどあります。
特に、「温熱蕁麻疹」は「コリン性蕁麻疹」との類似点が多いため、判断には注意が必要です。
温熱蕁麻疹
気温が低いところから高いところに行くと症状が出ます。熱いお風呂に入った時や、ヒーターやこたつで発症する場合もあります。
発症の原因は、「ヒスタミン」という肥満細胞が神経を刺激し、蕁麻疹を発症させるといった説が一般的です。
寒冷蕁麻疹
体が冷やされることによって、該当部位に蕁麻疹が発症します。
冷たいものを摂取や、クーラーなどの冷たい外気の風が当たった場合、水風呂に入った場合などに発症することがあります。
発症のメカニズムは今でもはっきりとは分かっていません。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191011-00050689-otonans-lifeheadlines.yahoo.co.jp
日光性蕁麻疹
日光にさらされることにより、ボコボコと楕円形や地図状に腫れたり、かゆみの伴うミミズばれが発生します。
こちらも発症のメカニズムは十分に解明されていませんが、日光に当たったことがきっかけで、皮膚内にアレルゲンが出来てしまうためと考えられています。
私自身がコリン性蕁麻疹を患った話
私がコリン性蕁麻疹を初めて患ったのは2017年の冬の夕方です。
会社帰りにいつも通りに自転車をこいでいたら突然、過去に経験したことが無い程の痛痒さが全身を駆け巡りました。
最初は何が起こったのか分からず、冷や汗も全身から噴き出てきて、自転車をこぎ続ける事すら出来なくなったので、その場に自転車を止めてうずくまるしかありませんでした。体感で2~3分程その場にうずくまっていることにより、全身の痛痒さは嘘のように消えていきました。
ひとまず痛痒さはおさまったので、言い知れぬ不安感の中、家に帰りました。
その日の夜、風呂に入っているときに夕方と同じ痛痒さが再び襲ってきました。痛痒さに襲われている最中に、自分の腕を見てみると、そこには見たことも無いほど大量の蕁麻疹が発疹していました。
身悶えるほどの痛痒さで風呂に入り続けている事すらできなかったので、急いであがって、浴室内でうずくまる形になりました。すると、やはり2~3分経過することにより、痛痒さはひいていきました。蕁麻疹は多少はマシになりましたが、発疹の跡は少し残っているような感じでした。
発疹時の実際の写真
この下に実際に発症したときの写真が貼り付けてあります。
そこまでひどい状態ではありませんが、閲覧の際は一応ご注意ください。
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痛みがひいた時の状態の実際の写真がこちらです(腕の細さ的に、私だと分かって頂けるかと思います(苦笑)。
実際に痛痒さが出ている時の症状はこんなものではありません。正直、画像を貼るのも躊躇われるレベルです。まぁ、発症中は写真を撮る余裕なんてありませんが・・・。
ちなみに普段はこんな感じです。
若干のサメ肌である以外はごく普通の腕かと思います。
私が発症するようになった(と思われる)原因
その日が来るまでは蕁麻疹とは無縁の生活を送っていました。
発症することになった原因は今でもはっきりとは分からないのですが、一般的には「運動不足」や「ストレス」が発症原因となる事も多いらしいので、発症日周辺で大きなストレスを受ける事柄を思い出してみたところ、以下の2つが思い当たりました(忘れただけで、他にもあったかもしれませんが・・・)。
- 発症する1か月前に新築の一軒家を購入
- 発症する1週間前に車に轢かれかける
それぞれ以下で詳細に説明します。
ちなみに私はデスクワークなこともあり、社会人になってからはずっと運動不足でした。
また、一部では「コーヒーの飲み過ぎが原因」との考察もありましたが、発症後しばらくは飲むのを止めましたが改善は一切しなかったので、私に限って言えばそれはあまり関係ないようにも思えました。
発症する1か月前に一軒家を購入
発症の1か月前に一軒家を購入しました。購入までの準備期間は6か月ほどです。
6か月かけて綿密に調べたうえでの購入でしたので、そこまでストレスを感じているつもりはなかったのですが・・・人生の中でも相当大きな買い物のため、知らず知らずのうちにストレスを抱え込んでしまっていたのかもしれません。
発症する1週間前に車に轢かれかける
仕事帰りに自転車に乗っている時、一時停止違反(一時停止の白線を無視)の車に轢かれかけました。
死角からすごい勢いで突っ込んできたので、一瞬、死を覚悟するほどでした。相手の急ブレーキにより何とか九死に一生を得たのですが、急ブレーキを掛けた車の風を肌にもろに感じるなど、生きた心地がしませんでした。
更にはヤンキー系の運転手から、「あぶねぇだろう!!」と、理不尽な怒号を受けたりもしました。あまりの恐怖(DQNに対してではなく、轢かれかけたことに対して)に記憶が若干曖昧にもなっているのですが、しばらくの間、体の冷や汗が止まらなかった事だけははっきりと覚えています。
私がコリン性蕁麻疹を発症するタイミング
いずれも2017年の話です。2018年は体がチクチクすることは頻繁にありましたが、発症には至りませんでした。
平均気温が15度近くになる冬の時期(11月~3月)に限ります。
- お風呂に20分ほど浸かった後
- 長袖で自転車を10分ほど漕いだ後
- 屋外から、室温が高い店内(パン屋など)に入った瞬間、もしくは入店数分後
- 極度に緊張した時(体温が上がったり、冷や汗が出るタイミング?)
いずれも「私の体が汗をかき始めるタイミング」での発症かと思います。
発症すると、主に首や胸、背中や腕を中心に小さい蕁麻疹が大量に発生し、身動きが取れなくなるほどの痛痒さに襲われます。例えるなら、体中を細い針でチクチクされているような痛みです。不思議と、顔や手のひらに症状が出たことはありませんでした。
「我慢すればいいじゃん」と簡単に言う人もいますが、人がやせ我慢できるレベルを遥かに超えています。あれは患った人にしか分からない痛みかと思います・・・。
痒い所を掻いたところで、皮膚を傷つけるだけで何の解決にもならず、痒みは全身に現れるのでほぼ意味がない行動になります。
痛痒さを少しでも和らげる方法
- 上着を脱ぐ
- 風などが涼しいところに移動する
- 制汗シートで痒い所を拭く
とにかく、体を冷やすことが大事でした。
仕事中に発症した時などは出来るだけ取り乱さず、トイレに直行して制汗シートで体を拭いていました。場合によっては屋外に出ました。
職場の人にはコリン性蕁麻疹のことは事前に正直に伝えてあります。テレビの影響か某「コリン星」のせいで最初は変な顔をされますが、ネットで実際の症状などを見てもらうと、みんなすぐに心配してくれました。心の底から「職場の人間に恵まれている」と思った瞬間です。
皮膚科に行ってみての結果
その後も継続的に症状が出るようになってしまい、治る気配がなかったので、近所の皮膚科を受診しました。
汗をかかない限りは蕁麻疹は発症しないので、事前に撮っておいた画像を医者に見せながら状況を説明をしたところ、「これは”突発性コリン”という名前の蕁麻疹だね。」と、即答で診断されました。
ネットで調べた情報だけで「コリン性蕁麻疹かも?」といった私の漠然とした予想が確信へと変わり、なぜかほんの少しだけ安堵した覚えがあります。ただ同時に、医者の口から「治し方が確立されていない蕁麻疹」とも言われ、絶望した記憶もあります。
受診後は、一般的な蕁麻疹用の薬も処方されましたが、「飲んでから1時間後に効果が出る」といったカプセルタイプのものだったので、数分で症状が消えるコリン性蕁麻疹には何の意味も成さないものでした。診断時に一応その辺のことは説明されましたので、結局は気休め程度の薬という事です。対応する市販薬ももちろん存在していません。
もっと大きい専門的な病院に行ければまた違うのかもしれませんが・・・。
改善に向けてやっている事
一日でも早く治したかったため、主にネットで調べて様々な事を実践しました。
いずれも科学的な根拠は一切ありません。個人差もあると思うので、実践する際はお気を付けください。医者への相談も有効かと思います。
漢方薬の類は一切飲んでいませんので、その辺に関する効能は不明です。
- 風呂でデトックス効果を期待しての汗かき
- 風呂上がりのスキンケア
- 生姜とココアの摂取
- 汗を大量にかくために、ジムに通っての運動
風呂でのデトックス効果を期待しての汗かき
前述した通り、お風呂に入っていると、汗をかくタイミングで全身に蕁麻疹が発症します。
痛みが襲ってきたら風呂から飛び出し、痛みが治まるまでひたすら耐えます。痛みが治まったらまたお風呂に入り、痛みが出てきたら風呂からでます。
これをひたすら繰り返し、体から老廃物を出すデトックス効果に期待します。
・・・はっきり言って地獄です。何度も何度もくじけて、明確な成果も現れなかったので、ある程度経ったらやらなくなってしまいました。
「高温療法」という、温度が高い風呂(45℃など)に入って一気に汗をかく方法もあるみたいなのですが、実際にやったことはないため、効果があるかどうかは私には分かりません。
風呂上がりのスキンケア
風呂上りに肌にクリームを塗り、スキンケアを行います。
こちらもはっきりと分かる効果は表れませんでしたが、私がもともと持っていた「サメ肌」の改善には一役買ってくれました。
コリン性蕁麻疹に効果があるのか、といわれると正直微妙ですが・・・やらないよりはマシ程度の認識ですね。
生姜ココアの摂取
私は極度に痩せていることもあってか、物心ついたころから冷え性でした。友達と握手すると「つめたっ!」っと言われるのがデフォです。
冷え性改善がコリン性蕁麻疹解消に繋がるといった指摘も一部でありましたので、ダメもとで改善を目指しました。
そのために取った方法の一つが、体を温める効果がある生姜と純ココア(砂糖が一切入っていない)で作る「生姜ココア」の摂取です。
2017年頃は「生姜ココア」の名前をちょこちょこ聞いていましたが、最近はめっきりですね・・・あれもテレビとかなにかのステマの一つだったのかな(苦笑)ひとまず、私自身には一定の効果はありました。
砂糖は入っていないので、決して美味しいものではありませんが、「これで蕁麻疹が改善されるなら!」という思いで飲んでいます。
汗を大量にかくため、ジムに通っての運動
体質改善の一つですね。結局のところはこれが一番効果があるかもしれません。
日常的に汗をかくようになったことにより、前述のデトックス的な効果も同時に得られるようになったようにも思えます。
ただし、冬にランニングなどの有酸素運動を行うと高確率でコリン性蕁麻疹が発疹します。そこはなんとか耐えて大量の汗を出るまで走り続けるしかありません。大量に汗さえかいてしまえば、その日の内はもう発疹することはなかったように思えます。
この病を患っていると公表した有名人
- 狩野英孝
「狩野英孝、自分の汗が原因で蕁麻疹を発疹!」みたいな扱いをされていました。正確には”汗”ではなく、”アセチルコリン”になるかと思うのですが、いろいろと確立されていない病気だと表現も難しいですね・・・。
おわりに
検索でこの記事を見た方は、なんらかの形でコリン性蕁麻疹に苦しんでいる方かと思います。私自身、発症した時は不安と恐怖の中、訳も分からずにWebをいろいろと調べてまわりました。
その結果、「コリン性蕁麻疹」という病の存在を初めて知りました。
患ってしまったことはもう仕方ないので、それ以降はいかにこの病気を緩和し付き合っていけるかだけを考えています。
同じ病で苦しんでる方々、コリン性蕁麻疹だけで死ぬことはほぼないので、お互いにこの壁を乗り越えていきましょう!!(ただ、無汗症というものが併発すると非常に危険なようです、その場合はすぐに医者を受診してください)
私は今年も2018年と同じく、10月後半あたりから体がチクチクするようになってきました(発症までにはまだ至っておりません)。このように私自身もまだまだ完治には至っていませんが、ここ2年の間に確実に緩和はされてきています。今もなお苦しんでいる方々にどうかこの記事が届きますように・・・。
最後までお読みいただきありがとうございました。